企業では業務パソコンでのセキュリティ対策はしっかりと行うことが求められます。
その中でも外部メモリをポリシーから使用禁止にしているところは少なくないでしょう。
今回は、グループポリシーで禁止にしている「CDおよびDVD」を、のっぴき事情により後から使用許可しても設定が反映されないという困った現象に対応したお話です。
簡単に状況説明
当院も特別な理由がない限りは全ての端末は外部メモリ使用禁止で運用しています。
しかし、設置した後で人事異動や配置換えなどによって特定のメディアを使用できるようにする必要も出てきました。
拒否設定にしたのと同じように、グループポリシーで「未構成」や「無効」にしてしまえばいいのですが、たまに拒否を外したように見えても設定が反映されない状態になることがあります。
また、使用制限をかけた後で制限を解除すると、使用できるようになったが未フォーマットのディスクが読み取れずフォーマット作業ができない現象まで発生しました。
グループポリシーでリムーバブル記憶域の制限を解除する
リムーバブル記憶域の制限を解除するにはローカルグループポリシーエディアーを開いて、該当のポリシー設定を「未構成」か「無効」に設定します。細かい手順を見ていきましょう。
①ローカルグループポリシーエディターを開く
Windows10なら「Altキー」+「Xキー」を押して、「ファイル名を指定して実行」を選択。
入力フォームに「gpedit.msc」と入力して「OK」

Windows7の場合は窓のマークのスタートメニューを開いて「プログラムとファイルの検索」欄に「gpedit.msc」と入力して、プログラム内の「gpedit.msc」をクリック


ローカルグループポリシーエディターが開きます

②該当のポリシー設定を表示
「コンピュータの構成」→「管理用テンプレート」→「システム」→「リムーバブル記憶域へのアクセス」を展開

該当のポリシー設定をダブルクリック。
今回は「CDおよびDVD:実行アクセス権の拒否」をダブルクリックで開きます


禁止するために「有効」にチェックされているので、これを「未構成」か「無効」へチェックをして「OK」
「CDおよびDVD:読み取りアクセス権の拒否」と
「CDおよびDVD:書き込みアクセス権の拒否」も同様に設定します。
パソコンを再起動すれば、CD・DVDの使用制限が解除されています。
サービスの「WPDBusEnum」が停止していると反映されない
これまでは大抵、上記の処置で制限解除ができていたのですが、たまに設定が反映されない場合がありました。いろいろ調べたところ、「WPDBusEnum」というサービスが「実行中」の状態で操作をしないと反映がされないということがわかりました。
タスクバー上を右クリック、タスクマネージャーを開きます。

「サービス」タブを表示して「WPDBusEnum」の状態が停止になっていたら、右クリック→「サービスの開始」で実行中状態にしましょう。
その状態で再度ポリシー設定を変更したところ、見事設定が反映されました!
DVDをセットし、認識もして読み込み・書き込みも出来るようになりました。
めでたしめでたし・・
新品DVDの認識されずフォーマットができない
と、思いきや今度は新品のDVDが読み込めずフォーマット処理ができない状態になりました。
「ドライブ〇:\のディスクを読み取ることができません」という下のようなメッセージが出ます。

ポリシー設定で「CDおよびDVD:書き込みアクセス権の拒否」を有効にしたままにすると同様の現象が発生しますが、未構成や無効にしても認識しないのは異常です。
DVD/CD-ROMドライブを削除
結論から言うと、ドライブの削除・再インストールで復旧しました。
処理方法は下記のとおりです。
①デスクトップの「PC」アイコン(Win7の場合は「コンピュータ」)を右クリック→プロパティを開きます
②「システム」画面の左のメニューの「デバイスマネージャー」をクリックして開きます

③「DVD/CD-ROMドライブ」の「>」をクリックして展開したドライブを右クリック、「デバイスのアンインストール」

デバイスのアンインストール画面が出たら「アンインストール」を押すとアンインストールされます。

④パソコンを再起動しするとドライバが自動的に再インストールされます。これで無事、ディスクのフォーマットあ出来るようになりました!